2025
January
58
【相互確証破壊(Mutual Assured Destruction:MAD)】
2つの核保有国の双方が、相手方から核先制攻撃を受けても、相手方の人口と経済にとって耐えがたい損害を確実に与えるだけの核報復能力を温存できる状態。
冷戦時代、米国と旧ソ連は相手から大規模な核攻撃を受けた場合、相手国を確実に破壊できる報復用の核戦力を、見つかりにくい潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の形で保有した。その結果、米ソは互いに報復を恐れ先制核攻撃に踏み切りにくくなった。こうした「恐怖の均衡」状態を当時の核戦略家はMutual Assured Destructionと呼んだ。Mutually Assured Destructionとも。